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需要の価格弾力性の求め方や活用方法を初心者に向けてわかりやすく解説!

マーケティングでは、商品やサービスの需要がどの程度価格変動に敏感かを示す指標「需要の価格弾力性」が使われます。
今回は、この指標の概要や計算方法を紹介し、マーケティングでの使い方を説明します。需要の価格弾力性を理解し、マーケティングの戦略に役立てましょう。
需要の価格弾力性とは
需要の価格弾力性とは、商品の価格が変わると、需要がどのくらい変化するかを表す数値です。
人々は、欲しいものを安く買いたいと思っています。そのため、商品の価格が高くなれば需要は減り、価格が下がれば需要は増えるということです。
需要の価格弾力性を知ることで、価格と需要の最適なバランスを把握でき、最も適切な価格で商品やサービスを提供することができます。
需要の価格弾力性の計算方法を紹介
需要の価格弾力性の概要を知っても、計算方法を把握していないと適切な価格設定のために活用することはできません。そのため、需要の価格弾力性の概要と共に計算方法についても把握しておきましょう。
需要の価格弾力性は以下の計算式で算出できます。
- 需要の価格弾力性=需要の変化率(%)÷価格の変化率(%)
需要の価格弾力性を求めるには、需要の変化率と価格の変化率を求める必要があります。需要の変化率と価格の変化率それぞれの計算方法は以下の通りです。
- 需要の変化率=(価格変更後の売上数-価格変更前の売上数)÷価格改定前の売り上げ数
- 価格の変化率=(改定後の価格-改定前の価格)÷改定前の価格
需要の価格弾力性の例
例えば、ある商品の価格を1000円から1200円に引き上げたところ、それによって売上数量が10%減少したとします。この場合、需要の変化率は以下のように求められます。
需要の変化率=(価格変更後の売上数-価格変更前の売上数)÷価格改定前の売り上げ数 =(1000 × (1-10%)ー1000)÷1000 =(900-1000)÷1000 = -0.1
次に、価格の変化率を求めます。今回は価格が20%引き上げられたため、価格の変化率は以下のように求められます。
価格の変化率=(改定後の価格-改定前の価格)÷改定前の価格 =(1200-1000)÷1000 =0.2
最後に、需要の価格弾力性を求めます。需要の変化率を価格の変化率で割ると以下のようになります。
需要の価格弾力性=需要の変化率(%)÷価格の変化率(%) =(-0.1)÷0.2 =-0.5
この場合、需要の価格弾力性は-0.5となります。負の値になっているのは、価格が上がったことによって需要が減少したためです。
価格弾力性の値が1より大きい場合は、価格が上がったときに需要が減少し、価格が下がったときに需要が増加するという反応が見られます。
価格弾力性の値が1より小さい場合は、価格が上がったときに需要が減少するが、価格が下がったときに需要が増加するという反応が見られます。
価格弾力性の値が1の場合は、価格と需要の変化率が同じであることを意味します。
需要の価格弾力性が高いものの特徴
- 需要の価格弾力性とは、商品の価格が変化したときに需要がどの程度変化するかを表す指標
- 需要の価格弾力性が高い→価格設定が需要に大きく影響する商品
- 嗜好品や好みが分かれる大衆向け商品など
- 嗜好品とは、指輪やネックレスなどの貴金属類のような、必ずしも生活に必要ではない商品のこと
- 大衆向け商品とは、洗剤や食品などの日用品のこと
価格設定を考える上で、需要の価格弾力性を理解することは重要です。商品の特性に応じて、適切な価格設定を行い、需要と利益をバランスよく確保することが求められます。
需要の価格弾力性が低いものの特徴
- 需要の価格弾力性が低い商品→価格が変動しても需要にほとんど影響を与えない商品
- 生活必需品や、唯一無二の商品などは、価格が変化しても需要がほとんど変わらない
- 値下げしても売り上げが大幅に増加しないので、価格の変更には慎重に検討
需要の価格弾力性を用いた適正な価格設定方法
以下に需要の価格弾力性を用いた、適正な価格設定方法の手順を説明します。
1.需要の価格弾力性を計算する
- 需要の価格弾力性とは、価格変動に対する需要の反応の度合い
- 高い場合は価格上昇で需要が減少し、価格下落で需要が増加
- 低い場合は価格変動にあまり反応せず、価格上昇でも需要が減少しないか、わずかに減少する場合がある
- 過去の需要と価格のデータを分析することで、価格弾力性を計算
2.競合相手の価格を調べる
- 競合相手の価格を調査することで、自社の価格が市場における位置を把握
- 自社の価格が競合相手よりも
- 高い場合、需要が減少する可能性がある
- 低い場合、需要が増加する可能性がある
3.適正価格を設定する
- 適正価格を設定するには、価格弾力性と競合相手の価格を考慮する必要がある
- 価格弾力性が
- 高い場合は、価格を下げることで需要を増やせる
- 低い場合は、価格を上げることで利益を最大化
- 競合相手の価格が
- 高い場合は、自社の価格を上げることができる
- 低い場合は、自社の価格を下げることができる
4.価格の効果を測定する
- 価格を変更した後、需要や収益の変化を測定する必要がある
- 価格が
- 上がった場合、需要が減少して収益が減少する可能性
- 下がった場合、需要が増加して収益が増加する可能性
- 価格の効果を測定して、必要に応じて価格を調整する。
以上の手順を経て、需要の価格弾力性を活用した適正な価格設定が行われます。
総合的に、需要の価格弾力性を活用した適正な価格設定方法は、市場環境や競合状況、時間や地域などを総合的に考慮し、定期的な見直しを行うことが重要です。
そして、価格設定だけでなく、製品やサービスの品質やマーケティング戦略も含めた総合的な戦略が求められます。
需要の価格弾力性をマーケティングに活用する方法
需要の価格弾力性をマーケティングに活用する主な方法は次の通りです。
- 新商品や新サービスの価格設定を判断
- セールやキャンペーンを打ち出す際の参考
それぞれの活用方法について詳しく解説します。
新商品や新サービスの価格設定を判断する
新商品や新サービスの価格を設定するときは、需要の価格弾力性を考えることが大切です。新しい商品やサービスを発売するときには、まだ売れ行きや需要のデータがありません。そこで、需要の価格弾力性を活用することで、適切な価格を設定することができます。
例えば、需要の価格弾力性が低い商品は、少し高めに設定しても売れやすいことがあります。逆に、需要の価格弾力性が高い商品は、相場に合わせた価格を設定しなければ売れないことがあります。
セールやキャンペーンを打ち出す際の参考にする
セールやキャンペーンを打ち出すときには、需要の価格弾力性を参考にすることができます。需要の価格弾力性が高い商品は、セールやキャンペーンの効果が大きく期待できます。逆に、需要の価格弾力性が低い商品は、値引きしてもあまり影響を受けないことがあります。
以上のように、需要の価格弾力性を考慮することで、商品やサービスの価格設定やセール、キャンペーンの戦略を立てることができます。
需要の価格弾力性を求めて適切な価格設定を
商品の価格が変化した際の需要の変化を数値化した「需要の価格弾力性」。需要の価格弾力性の計算方法を把握し、適切な価格設定で売上アップや集客を図りましょう。