【経営戦略のカギ】店舗集客に適切な広告費の目安とは?

『広告費(販促費)』は、店舗経営をしていくうえで、最も気になる点の1つです。
既に店舗を経営されているオーナー様であれば、「どの時期にどの広告を出稿するのか」「広告(販促)にどれくらい費用をかけるか」を1度は考えた経験があるのではないでしょうか。
これから開店しようという方の中でも既に、同様の検討をしている方がいらっしゃるかもしれません。
『広告費(販促費)』というと、原材料費や人件費と同じように日々かかるコストなので、ネガティブに捉えられがちですが、上手に使っていけば店舗経営を楽にすることができます。
現にうまくいっているお店では、かけるべきところに広告費(販促費)をかけて、安定した集客と安定した売上を確保しているケースも多いです。
そこで今回は、経営者が避けて通れない検討課題のひとつである、『店舗集客に適切な広告費の目安』について考えていきたいと思います。
広告は投資であってもギャンブルではない
『店舗集客に適切な広告費の目安』について考えていく上で、まず押さえておきたいことは、『広告(販促)の効果はやってみなくてはわからない』ということです。
このような背景から、『広告=(先行)投資』と例えられることがありますが、ここで注意してほしいのは、あくまでも「投資」であって「ギャンブル」ではないということです。
もし、潤沢な予算があるのであるとすれば、色々な広告を試してみてその中から効果的なものを選んでもいいのかもしれません。
それらの経験からは、多くの糧を得ることができると思います。
しかしながら、潤沢な予算を割ける余裕がない場合もあるでしょう。
そう考えた時に、オーナー様には広告を出した際の成果(収益)をおおまかにでも「予測」し、「投資」をすることが求められます。
せっかくかける費用です。
より成果を出せる(利益を出せる)状況にしたいですよね。
ぜひ「ギャンブル」ではなく「投資」をするという観点を持って、広告手段や広告費を考えていきましょう。
なお、どのような広告を出すかということと同じくらい重要なのが『広告の効果測定』です。
チラシを撒いたら撒きっぱなし、DMを送ったら送りっぱなしという状況になっていませんか?
効果をきちんと可視化(数値化)して検証すると、次にどのような投資(広告)をしたらいいのかをより正確に判断することができるようになります。
また、無駄なコストの見直しができるようになり、結果的にコストカットに繋がるケースも多いです。
投資をしたら投資成果の分析を行うのではないでしょうか。
広告も同様です。広告効果の測定方法も検討するようにしていきましょう。
広告費の考え方と目安
広告費を考える上での前提は先に述べたとおりです。
次に、具体的に広告費を試算する上での考え方例をお伝えしたいと思います。
広告費の目安① 売上総利益の範囲内で考える
具体的に広告費を試算する上で、その目安となるのが売上総利益(粗利)です。
売上総利益(粗利)とは、下図のように売上高から原価(仕入れ値・原材料費)を引いた金額のことをさします。
広告費に関しては、赤字を避ける為にも基本的にこの利益部分から捻出することが望ましいです。
とはいえ、オープン前であったり、繁忙期と閑散期で売上高に大きな差があったりする場合は、具体的な数字を出すのは難しいと思います。
その際は、月額の目標総売上高はいくらくらいかをイメージし、そこから逆算して考えてみましょう。
自ずとどれくらいの売上総利益(粗利)になるか、見えてくるかと思います。
広告費の目安② 何円かではなく何%かで見積もる
続いてお伝えしたいポイントは、売上総利益(粗利)の何%かで考えるというものです。
日常の買い物、たとえば服を買う時であれば、「5千円ならいいか」「1万円は高いかな~」という感覚値をもとに決断しても問題はないでしょう。
しかし、広告費の場合は、年間に何十回と決断を迫られるわけではないので、この感覚値が研ぎ澄まされている方はそう多くありません。
それゆえ、何円かではなく、一旦『売上総利益(粗利)の何%か』で考えることが大切なのです。
では、「具体的に何%に設定すればいいのか。」
参考:広告比率が高い200社ランキング2015(東洋経済オンライン)
まとめ
今回ご紹介した、店舗集客に適切な広告費の目安(考え方)は以下の通りです。
- 広告費は「投資」であっても「ギャンブル」ではない
⇒広告は「やってみなくてはわからない」ものの、広告を行った場合の成果(収益)を大まかにであったとしても予測し、「投資」をすることが大切。
- 広告費は売上総利益(粗利)の範囲内で考える
- 広告費は何円かではなく何%かで見積もる
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